畳にカビを見つけたら、まずは畳の素材を確認しましょう。い草・和紙・樹脂の畳のお手入れ方法と、再発を防ぐ湿気対策、掃除してもカビや跡が残るときの対応をご紹介します。
畳のカビを掃除する前に確認すること
畳は、い草・和紙・樹脂など、表面の素材によってお手入れの条件が異なります。購入時の商品情報や取扱説明書を確認し、ご使用の畳に合う方法を選んでください。
| 素材 | お手入れ前の確認 |
|---|---|
| い草 | この記事の手順と、製品の取扱説明書を確認します。水分を多く含ませるお手入れは避けます。 |
| 和紙 | ダイケン「健やかおもて」は、カビをアルコールで拭き取る方法が案内されています。 |
| 樹脂 | セキスイ「MIGUSA(美草)」は、消毒用エタノールを使ったお手入れが可能です。使用条件と仕上げの拭き取りを確認します。 |
次に、カビがどこに、どの程度広がっているかを見ておきましょう。置き畳は動かせる範囲で裏面や床との接触面も確認します。表面だけを拭いて終わりにせず、湿気がたまっている場所にも目を向けることが大切です。
カビが付いた部分を乾いたまま強くこすったり、掃除機で吸い取ったりすると、胞子を広げるおそれがあります。普段のほこり掃除と、カビが発生したときの対処は分けて考えましょう。
畳に生えたカビのお手入れ方法|い草・和紙・樹脂
基本は、使用できる薬剤を選び、布でやさしく拭き取り、十分に乾燥させることです。和紙はダイケン「健やかおもて」、樹脂はセキスイ「MIGUSA(美草)」の公式情報をもとに、共通の流れと素材ごとのポイントを紹介します。
準備するもの

| 用意するもの | 使い方・選ぶ際のポイント |
|---|---|
| 清潔な布 | 拭き取り用に数枚用意します。汚れたらきれいな面や新しい布に替えます。 |
| 手袋・マスク | 作業前に着用します。 |
| 消毒用エタノール | 畳に使える濃度・成分かを確認します。下の素材別の表と、薬剤の表示をあわせて確認してください。 |
1.換気し、作業の準備をする
窓やドアを開け、空気が入れ替わる状態にしてから、手袋とマスクを着けます。エタノールは引火しやすいため、近くで火気を使わず、容器に記載された注意事項を守ってください。
2.目立たない部分で変色しないか確かめる
少量を布に含ませ、目立たない場所で表面に変化がないか確かめます。畳の縁や、周囲の床・家具に薬剤が付かないようにしましょう。
い草は、水分を多く含ませるお手入れを避けましょう。和紙・樹脂でも、布から水が滴るほど濡らしたり、浴室用カビ取り剤などを自己判断で使ったりしないでください。
3.畳の目に沿って、カビを静かに拭き取る
使用できる消毒用エタノールを布に含ませ、畳の目に沿ってやさしく拭き取ります。強くこすらず、布が汚れたらきれいな面に替え、汚れを周囲に広げないように作業します。

| 素材・製品 | お手入れのポイント |
|---|---|
| い草 | 使用できる消毒用エタノールを布に含ませて拭き取ります。水分を多く含ませず、畳の目に沿ってやさしく作業します。 |
| 和紙 ダイケン 健やかおもて | カビはアルコールで拭き取れます。 目立たない所で試し、強くこすらずに拭き取りましょう。表面を傷めないよう、力を入れすぎないことが大切です。 |
| 樹脂 セキスイ MIGUSA(美草) | 柔らかい布で汚れを取り除きます。公式のお手入れ案内では、消毒用エタノール(濃度76.9%以下)が使用可能とされています。使用後は、水で濡らして固く絞ったタオルで表面を拭き取ります。 |
美草の濃度表示は、メーカーが素材への影響を評価した際の条件です。「薄ければ同じ消毒効果がある」という意味ではありません。薬剤の用途・適正濃度・使用方法も確認してください。美草については、カビに関するFAQと、汚れ落とし・消毒のお手入れ案内をあわせて紹介しています。
4.お手入れの後は十分に乾燥させる
拭き取りが終わったら、風通しをよくして畳を乾燥させます。湿ったまま布団やラグを戻さず、乾いたことを確認しましょう。カビが落ち、その後も気になる点がなければ、日頃の湿気対策を続けてください。
掃除してもカビや跡が残るときはどうする?
お手入れをしてもカビが取れない、黒ずみなどの跡が残る、あるいは使い続けるのが気になる場合は、畳のタイプに合わせて次の方法を検討しましょう。
| 畳のタイプ | お手入れ後も気になる場合 |
|---|---|
| 和室の畳 | 畳店に表替え・新調を相談。 表面の畳表を張り替える「表替え」で対応できるか、畳全体を交換する「新調」が必要か、状態を見てもらいます。 |
| 置き畳 | 買い替えを検討します。 カビや残った跡が気になる場合は交換しましょう。サイズ・厚さ・素材を確認して選びましょう。 |
カビが生えたからといって、必ずすぐに交換しなければならないわけではありません。まずは素材に合ったお手入れを行い、その後の状態や気になり方に応じて判断します。
畳を新しくしても、湿気がこもる使い方が続けば再発につながります。置き畳の下の床も確認し、次の湿気対策をあわせて行いましょう。
畳のカビを繰り返さないための湿気対策
カビ対策では、掃除した後に湿気と汚れをためないことが大切です。梅雨や雨の多い時期に限らず、風通しの悪い場所や、物を長く置いたままの場所にも注意しましょう。
換気・除湿で、湿気がこもる時間を減らす
天気や外の湿気に合わせて換気し、室内の空気を入れ替えます。雨が続くなど湿気を逃がしにくいときは、エアコンの除湿機能や除湿機も活用しましょう。

置き畳は、裏面と床も定期的に確認する
表面がきれいに見えても、床との間に湿気やほこりがたまっていることがあります。置き畳は定期的に持ち上げ、裏面と床の状態を確認しましょう。裏面には滑り止めがありますので設置したまま横に移動させず、必ず持ち上げて移動させてください。

カビが付いていない部分の日常清掃では、ほこりや食べかすをためないようにします。畳を干す場合も、直射日光に当ててよいかを含め、取扱説明書に従ってください。
布団やラグを敷きっぱなしにしない
布団やラグで畳を覆った状態が続くと、湿気がこもります。布団は使った後に上げ、ラグも定期的に外して、畳の表面に空気が触れる時間をつくりましょう。

畳のカビについてよくある質問
Q. 新しい畳にもカビは生えますか?
はい。特にい草の畳は新しい畳ほど栄養分が豊富なため、カビが発生しやすくなります。使い始めから換気・除湿と日頃の掃除を心がけ、布団やラグの敷きっぱなしを避けましょう。
Q. 和紙や樹脂製なら、カビは生えませんか?
和紙や樹脂製の畳おもては栄養分がないため、カビが発生しにくい特長を持ちますが、「絶対に生えない」という意味ではありません。付着したほこりや汚れ、湿気が発生につながる場合があるため、日常のお手入れは必要です。
Q. カビが生えたら、必ず交換が必要ですか?
必ず交換が必要とは限りません。お手入れ後もカビや跡が残る、使い続けるのが気になる場合は、畳のタイプに合わせた対応をご確認ください。
お手入れのしやすさで畳を選び直すなら
買い替えを検討するときは、見た目やサイズに加えて、お手入れのしやすさも比較してみましょう。こうひんでは、和紙製・樹脂製の置き畳も取り扱っています。
和紙製の置き畳
ダイケン「健やかおもて」を使った和紙製の置き畳は、樹脂コーティングによって水分や汚れが染み込みにくい畳おもてです。い草に比べてカビが発生しにくく、豊富な色からお部屋に合わせて選べます。

樹脂製の置き畳
樹脂製の畳おもては水や汚れに強く、水拭きでお手入れしやすい点が特長です。セキスイ「MIGUSA(美草)」を使った置き畳など、色や織り方の異なる商品から選べます。

表面を水拭きできる製品でも、畳全体を水洗いはすることは基本的にできません。丸洗いをしたい場合は、商品ページで対応が明記された製品を選んでください。
畳のカビには、素材に合ったお手入れと、その後の湿気対策を組み合わせることが大切です。掃除後の状態を見ながら、表替え・新調・買い替えも含め、ご家庭の畳に合う方法を選びましょう。
2026年9月17日確認。薬剤の使用可否や干し方は、お使いの製品の取扱説明書を優先してください。